結論から言うと、人気インストラクターの退職で落ちた売上のうち、8割ほどを、3ヶ月かけて取り戻すことができました。柱にしたのは、業務委託スタッフの採用、Meta広告による新規集客、そして店の業務の割り振り直しの3つです。
ただ、一番苦労したのは集客ではありませんでした。辞めたエースが一人で担っていた、店のオペレーションの立て直しです。
退職で何が起きたのかは「人気インストラクターが辞めたら売上はどうなる?」で紹介しています。この記事では、その後の立て直しに絞ってお伝えします。
立て直しまでに、どのくらいの期間がかかったのか?
落ちた売上の8割まで戻すのに、約3ヶ月かかりました。売上が大きく落ちた状態が続いたのも、ちょうどこの3ヶ月間です。
業務委託のスタッフは、どう集めたのか?
業務委託のスタッフを集めること自体は、それほど難しくありませんでした。求人サイトのIndeedへの掲載と、自社で出したMeta広告(InstagramやFacebookの広告)で募集しています。それまでの採用活動で応募が集まる仕組みができていたことも大きかったと思います。
工夫したのは、面接の段階です。「今、店にはこういう課題があります。そこに一緒に向き合ってもらえたらうれしいです」と、店の課題と目標をはっきり伝えたうえで入ってもらうようにしました。
新規のお客様は、どう集めたのか?
新規のお客様の集客にも、Meta広告を使いました。広告費は、毎月見込まれる退会を補える規模から試しています。
広告は、出し始めてすぐに効果が出るものではありません。配信が安定するまでの期間を経て、体験の申し込みは一般的な水準で集まるようになりました。体験からの入会率も、以前から研修で高めていたので問題ありませんでした。
それでも、新規の会員が増える一方で、その間に退会も出るので、会員数はなかなか伸びない状態がしばらく続きました。
一番苦労したのは、何だったのか?
一番の苦労は、店のオペレーションでした。
辞めたエースは社員として、セッションだけでなく、店の管理、スタッフへの声かけ、清掃や洗濯まで、店を回す仕事の多くを担ってくれていました。その人が抜けた直後、店は混乱しました。残ったスタッフや新しく入った業務委託のスタッフからすれば、「自分は何をすればいいのか」が分からない状態だったのです。
さらに、関わるスタッフの人数が増えると、「誰かがやってくれるだろう」という空気が生まれやすくなります。これは業務委託か社員かの問題ではありません。一つの店に何人が関わっているかによって、店への帰属意識そのものが変わるのです。
そこで、店の業務をすべて書き出して見える形にし、誰が何を担当するかを決めて、全員に丁寧に共有していきました。ここが一番時間のかかったところです。進め方は「スタッフが増えると「誰かがやるだろう」が生まれる」で詳しく解説しています。
振り返って、事前にやっておくべきだったことは?
1. 辞めそうなお客様を、エースと一緒に見立てておく
「あなたが辞めることで、一緒に辞めてしまいそうなお客様はいますか」と、エースともっとしっかり話し合っておくべきでした。退会の見込みが具体的になっていれば、広告に頼るだけでなく、ほかの手立てや、かけるべき金額をもっと具体的に考えられたはずです。
2. 会員数の見通しを、事前に立てておく
新規の会員が増えても、退会が出れば会員数はほとんど増えません。入会と退会の両方を見込んだうえで、いつまでにどこまで戻すのかという目標を、立て直しを始める前に詰めておくべきでした。
3. どんな人数で、どんなチームを作るかを先に決めておく
人数が増えたときの連携の難しさは、想像以上でした。どんな人数で、どんな役割分担のチームを作るのかを、採用を始める前に考えておくべきだったと思います。
今であれば、店の業務の書き出しや役割分担の整理は、AIを使えばすぐにできます。ただ、誰が何を担うのかが曖昧なまま残っていると、せっかく入ってくれたスタッフも離れていってしまいます。
取り戻せなかった2割は、何だったのか?
残りの2割は、辞めたエースとの関係でしか生まれていなかった売上でした。どれだけ仕組みを整えても、その人に会うために通っていたお客様の分は、仕組みでは取り戻せません。だからこそ、エースがいるうちから、お客様がセッションの価値に通う状態をつくっておくことが大切です。エースの目標の握り方は「人気スタッフを辞めさせない目標設定の進め方」で、業務委託スタッフとの向き合い方は「業務委託のインストラクターをどう管理するか」で解説しています。
売上が落ちたまま、ひとりで悩んでいませんか
人気スタッフが辞めた後は、採用、教育、広告と、やるべきことが一度に押し寄せます。どれから手をつけるか、どこにお金をかけるかを、ひとりで決めなければならないのが、オーナーの一番つらいところです。
今まさに売上の立て直しに向き合っている方は、まず30分、状況を聞かせてください。 売り込みはしません。何から手をつけ、いつまでにどこまで戻すかの見通しを、一緒に整理します。
まずは自分の店の状態を確かめたいという方には、スタッフへの依存度や、今すぐ手を打つべき状態かどうかを確認できるチェックリスト「待っていい不調・手を打つべき不調の見分け方」を、LINEでお届けしています。
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